最近、とあるアプリにハマってます。
「遊戯王」です。
美容師仲間で夜な夜なデュエルしてます。
はい、厨二病です。
どうも。バンデッド・キースこと寒色の貴公子ことスズキユタカです。
どうでもいい話はさておき、なんだかわたし界隈で密かに続きを待ってる方がいるらしい「僕の名は。」シリーズ。
本日は第3弾です。
前回まではこちら
〜就職から退社まで〜
美容室でバイトしていたアドバンテージのあったわたしは同期に圧倒的な差をつけていろんなテストに合格し鳴り物入りでスタイリストデビュー。
お客様も右肩上がりに増えまくり、給料もガッポリ稼ぎモテモテで超がつくほど順調な美容師生活。
人脈にも恵まれ就職する頃に描いていた仙台を自分が盛り上げていくという野望は現実と…
なりませんでした。
元から不器用だったわたしは就職先のシャンプーの仕方がいまいち覚えきれず、テストに合格したのは後ろから数えた方が早いくらい。
その後に続くいろんな技術のテストもことごとく落ちまくり、むしろ進みは遅い方でした。
しかし、学生時代に覚えた夜遊びを急に断ち切ることもできず終電まで練習し、そこから飲みに行き店に泊まってそのまま仕事。
そんな日々を送っていました。
そしてカットの練習に入りかけたのが2年目になった頃。
順調に成長していた会社は店舗も増やし中途採用のスタイリストも増えてきていました。成長する会社には避けて通れない従業員から出る不満。
特に新卒で入りそれしか知らないわたしたちよりも、他を見てきて比較対象のある中途で入ってきたスタッフの方がそういったことは感じやすく、突然一気に数名が退社するということになりました。それまでは辞めたら採るの繰り返しだった会社も現状を打開しなければならないと思ったようで、その結果会社が下した結論は
わたしたちを半年でスタイリストデビューさせる
通常であれば後1年〜1年半かけて練習するものを2倍〜3倍のスピードで仕上げるという強行策。
内心、不安もありましたが「ラッキー」だと思いました。
アシスタントとしてお客様に携わっていることも楽しかったですが、やはり自分の手で自分を必要としてくださる方にスタイルを提供したい。
それはスタイリストにならなければできないことです。
それからの半年はほぼ記憶にありません。とにかくがむしゃらでした。
朝練をして通常業務の後また練習、時には終電まで練習して24時間営業の牛丼屋でお腹を満たしまた練習。日が昇る頃に店のシャンプー台で仮眠して次の日また仕事。
そうやっていても不器用なことに変わりはありません。テストに落ちまくりまた練習。
当時1台2500円だった練習用のウィッグを月に20台消化し給料がほとんどそこに消えていった時期もありました。
別にドヤるつもりはなく、本当にそれくらいしないと追いつけないくらい不器用だっただけの話です。
モデルさんにお願いしての練習では先輩に最後に直していただくのですが、あんなになってたら直せないと言われたこともありました。
その月は休みも毎日朝から夜まで練習し、家には風呂と食事に帰るだけという生活をして、あまりの生活ぶりに親に本当に美容師をしているのか疑われて店に覗きに来られたこともありました。
そんな半年間を過ごした後、なんとかスタイリストデビュー。
今だから言えますが、それでも充分には程遠い技術力でクレームもたくさんいただきました。
しかし、なぜどこから湧いてくるのか自分にも理解できない変な自信。
練習すれば大丈夫。やってやれないことはない。
凹みはしましたが、常にその自信の糸一本にしがみついていました。
よく切れなかったもんだなと思います。
今のわたしなら2週間ほど寝込むと思います(笑)
たくさんの方にご迷惑をおかけしてそういう経験を経て、結果、その会社では7店舗の全アシスタントの教育をする教育チームの現場を仕切るポジションをいただいたりもしました。
そんな中、現在のKiRANAのオーナー、美濃山と出会い直接はほとんど話す機会はありませんでしたが、人を介して美濃山の実績や考え、美容師としての自分には気付けてなかった部分を感じました。
入社時の3倍ほどである100名ほどの従業員を抱えた当時いた会社は、その規模ゆえにやりたいこと、お客様に提供したいことをスムーズにするためには縛りが多くなっていると感じていた自分に気づくのにもそう時間はかかりませんでした。
当時、美濃山は自分でやれる程度のサロンを経営していたのですがどうやらもっと大きい規模のサロンを作るらしいという噂を聞き、面接も何もしないまま6年半お世話になった当時の会社に退社を申し入れました。初めは渋られていたものの、気持ちの強さを察してか最終的には了承していただき退社。
27歳の12月のことでした。
…このシリーズも残すところあと最終回のみとなりました。
果たして飽きずに最後まで見る方がどのくらいいるのか…
乞うご期待!!