仙台のキラーナという美容室で美容師をしております。スズキユタカです。
先日のこと。
某美容系ポータルサイトの方からヒアリングさせて欲しいと言われたので、お酒を交えつつ色々とクレーム意見交換をして来ました。
わがKiRANAは今は特に会社として広告媒体などには出稿しておらず、そのポータルサイトにも一応載せてはいるのですが目立とうとかも無く一番下のプランでひっそりと参加しています。
ブログ機能も無くスタイル写真も申し訳程度の点数しか載っておりません。
以前はバカ高い広告費をかけて出稿していて、その中で著作権ごと全て丸投げする形の記事&スタイル写真を一生懸命載せていたわけですが、ふと、これは誰のためなんだろう?みたいな感覚に陥ったわけです。
まだ見ぬ新規顧客を呼ぶために記事を書きスタイル写真をあげ、いつしかそれはポータルサイトにアップするための作業となり新規客が〇〇人いらした!とか、ランキングで何位になった!とかそういうことに気を取られていきました。
そして、その作業は前述のように著作から何からポータルサイトに吸収されていく…。
そこに疑問を感じた時、何やらモヤッとしたものが心に影を落とし始めました。
そして、ふと気付くとどのサロンもポータルサイトで一生懸命にアピールをする世の中になっていきました。
その先には自分達のスタイルを見てほしいとかブログで何かを伝えたいという場所のはずが、ダンピングを行い、スタイルは自分が作ったものではなくどこかの業者から買ったものやネットで拾った他人のスタイルが並び始め、ブログも誰かが数十分、数時間かけて書いたものを1分でコピペして自分のモノとするようなことが横行するように。
黙っていたらいらっしゃるはずのないお客様を、お金を出してどんな形であれ来ていただいてその方を喜ばせられれば結果オーライなのでしょう。
しかし、ぼくはあまりにも「作業」と化してポータルサイトで目立つこと、集客することに特化した結果、見ている人を欺いていると言えなくもない流れに感じました。
そして、プランを最上位プランから一番下まで一気に落とした結果、正直驚くほど新規のお客様は激減しました。
ポータルサイトの力は偉大でした。
でも、ぼくは知っています。
ポータルサイトの力ではなく、沢山の新規のお客様が訪れているお店を。
沢山の新規のお客様に期待をして髪をやってほしいと望まれている美容師さんを。
お恥ずかしい話、ぼくはドヤれるほど新規指名みたいなお客様はいらっしゃいません。
でもそれはポータルサイトのプランを落としたからでも、ましてや会社が新規を呼んでくれないからでもありません。
理由はただひとつ。
己の力不足。
ずっとお任せいただいているお客様も少なからずもちろんいて、喜んで頂いているのも実感はしています。
ただ、何か足りないものがまだまだ自分にはある。その結果なだけでポータルサイトにどうこうしてもらう話ではない、とそう思っています。
話がだいぶ逸れましたが、そのポータルサイトの会社の方とも色々話をして、「自社内でお客様を回したい感が強過ぎる」「誰のための作業か分からないことをしないと勝てないシステムはおかしい」というようなことを伝えました。
その結果が、美容師がそのサイトに依存して本来の美容師たるアピールの仕方を履き違えてしまったというのはある気がしているんです。
もちろん、美容系のポータルサイトは集客力もあり美容師の力になる部分は多分にあります。
ただ、高騰する広告費や激しい競争の中で結果を出して勝ち残るために、美容師が美容師らしくない消耗の仕方をしていることも感じます。
理想論かも知れませんが、美容師が美容師らしさを競ってそこに共存する関連企業と一緒に成長していく、そんな世界になればいいなぁと。
世界というほどでかい話ではなく、ぼく自身はそうやって成長していきたいなぁ、と。
とりあえず、最後に言えるのは
美容系のポータルサイトはすごいってことと、ぼくはもっとお客様に喜んでもらいたいので来てください、そんな感じですw
現場からは以上です。