昨日書いたiPhone7の記事が盛大な釣りブログとなり水族館以来のPVを叩き出して白目を剥いています。
どうも。仙台市のキラーナで美容師をしております、寒色の貴公子ことスズキユタカです。
ぼくのTwitterのタイムラインには色んな人が溢れています。たまに人じゃないのも。
例えばこれ。
ユタカさん、語って
— 木戸大紀BOT (@kidodaiki) September 7, 2016
ぼくの敬愛する日本の生んだリテラシーモンスター、木戸さんの作ったbot(決められたことを自動でツイートするアカウント)であります。
これをタイムラインで見るたびに乗ろうと思ってましたが中々乗れず…
しかし今日は思うことがあったので久々に真面目に語ってみたいと思います。
美容室で出される雑誌問題
大抵美容室に行くと雑誌が出されますよね。
我がキラーナでは基本的に2冊お渡しします。
年代、ファッションの傾向、何度かいらして頂いてる方であれば知りうる限りの趣味嗜好に沿って。
ネットでもたまに「自分より遥かに上の年代の雑誌を出された」とか「ファッション誌なんか出されてもそもそも読まない」とか「寝るからほっといてくれ」とか様々な意見を目にします。
最近うちでは何冊か候補を持って行きお客様に選んで頂くというスタイルでハズレの無いように配慮しているスタッフもいます。
需要と供給のマッチという面ではお客様の興味のあるものをお渡しできる最善の方法だと思います。
しかし
お客様がいらして雑誌をお渡しするのはアシスタントになる場合が多いのですが、ぼくはアシスタントに自分のお客様に雑誌を選んでもらうお渡しの仕方を禁止しています。
選んで頂くことを否定する気は全くありませんが、お客様がご自身で選んだ場合、その方の世界観以上の広がりは無いように感じるからです。
つまり、C〇nCamが好きな方は同じ系統の雑誌を選び、In〇edが好きな方はそっち方面の雑誌を選ぶ。
普段読む雑誌は本屋に行った時にその方が手に取る可能性は高いですよね。
でも、自ら望んだわけではない雑誌を手に取る機会は少ないと思います。でも、その普段インプットしないジャンルの雑誌から普段得ることのない刺激や情報を得られるかもしれない。
ぼくはそれをお客様に提供したいと思っています。
普段着ない服、普段しないメイク、普段行かないような場所、そんなところから新たな興味が湧き新しい自分に出会える。
そんな機会が作れたらいいなと思っています。
ぼくがアシスタントに伝えているのは1冊はその方に合わせた雑誌、もう1冊はその方に読んでみて頂きたい雑誌を出せと言っています。
それがお客様を考えるということに繋がると思うし、それはその人にしか出来ない仕事になりうるからです。
もしかしたらそのもう1冊を読んだことでその方に何か変化があるかもしれない。そのもう1冊を読んだことで新しい世界に出会うかもしれない。
ぼくは美容師はお客様のご希望を叶える仕事ではなく、お客様によりよくなって頂く仕事だと思っています。
より良くなって頂くには何かちょっとした変化が必要ですし、普段興味が無いような雑誌を読んで「へぇ〜、こんな感じなんだ、この雑誌」って言うだけでも何か新しいものを提供出来ているんじゃないかと。
雑誌を数冊持って行って選んでもらうなら誰でも出来る。そんなのは美容師の仕事じゃない。
お客様のより良い明日を願ってアクションを起こす。それくらいの気概を持って望んでいきたいと思います。
うちにもタウン系情報誌や色んなものの批評が載ってる雑誌もあります。(漫画、週刊誌はありません)
そういった類のものはそれを求めてる方にはお出ししますが、完全にぼくがそれでいいと判断した方のみです。
新規の方にはもちろんお出ししませんし(遠方からお引越しされてきた方などには情報としてお出しする事はありますが)回数で言えば10回前後、期間で言えば1年以上いらして頂いてる方にしかお出ししません。
サロンにいる間は少し意識高く持ってもらいたいと思っているからです。(意識の低いぼくが言うのもなんですが。)
ぼくはあまりサロンにいらっしゃる間、お客様にファッションや流行りについてすごく熱く語るみたいなことはしません。
髪についてのアドバイスや説明はもちろんしますが、必要最低限にしています。
お客様には自発的にこうなりたい!とかこういうのいいなぁ…とか思って頂ければベストですし、例えばぼくがお客様の立場で雑誌見ながら美容師に
「こういうの流行りですよね、いいですよね」
って言われても
「知らんがな」
と思うからです。むしろ言われたら流行ってるからやってるみたいになっちゃいそうでやりたくてもやれなくなります。
やるなら言わずにやるし、それもそうした方がいいという何かを掴んだ時のみです。大抵の場合、お客様からの何かしらのサインを受け取った時です。
もしくはお客様から求められた時。なおかつぼくが必要もしくは良いと判断した時。
ぶっちゃけ、今日もアシスタントがお客様に雑誌を選んでもらっていたので説教しました。
手を抜くなと。
お客様にどうなって欲しいか考えることを放棄するなと。
押し付けがましい、自分が読みたいものを読ませろという方もいるでしょう。
仙台駅近辺にはたくさんの大型書店があります。
なるべく無駄な時間をかけずにお帰しできるよう心がけておりますので、そういった方は空いた時間でそちらへお寄りください。
ぼくはお客様の希望通りにするタイプの美容師ではありません。
ぼくがその方のその時に最善だと思っていることを押し付けるタイプの美容師です。
もちろん、その方の求めていることやお悩みを踏まえて。
そういったぼくのスタンスは雑誌をお出しするという一つの作業にも反映させていきたいと思っています。
だいぶ熱く語りましたが、全く興味なくて得るものが何も無い雑誌が出てきた場合はご遠慮なくお声がけ下さい。
即土下座して違うものをお持ちします。
かしこ。