仕事中の「おまかせ」は大好物です。
寿司屋で「大将におまかせ」と言うには、まだかなりの覚悟が必要です。
どうも。寿司は白身が好きな寒色の貴公子ことスズキユタカです。(昆布〆とかされてたら申し分ないです。)
お客様とカウンセリングをする際、よく言われるのが「やりたい色があるんだけどなんて説明していいかわからない」と言われることがままあります。
基本的にはぼくは「おまかせ」というオーダーも多く、それで別に困ることは何も無いのでそれも大歓迎なのですが、やはり「こんな雰囲気」みたいなざっくりしたイメージがあるけど上手く伝えられないという方もいらっしゃると思いますので、伝え方を伝授いたします。
ざっくりしたイメージでいいので言ってみる
「ざっくりしたイメージ」はあるけど上手く伝えられないのは、ざっくりしたイメージをはっきりしたものに変換しようとしてくださってるからだと思うのですが、たぶんその時点で無理が生じてる気がします。
ざっくりでいいのです。
「今よりちょっと明るく」とか「春っぽい」とか「優しい感じ」とかそんなんでいいんです。
もし何かそうしたい理由があるならそれもお伝え頂けるとさらに良いかと。
例としては
春だからちょっと明るくしたいけど、新入社員も入ってきて先輩らしさもないといけないし、でもほら、春って出会いの季節だしワンチャンあるかもしれないから女性らしさもほしいかも…
そんなんでカラーのイメージなんて出来ちゃうのが美容師です。
この場合、もちろんヘアスタイルとの相性や施術前の状態ありきですが、ぼくなら明るさはほんとに少しだけ明るくして、光が当たると透けるような柔らかさが出るネイビー系でナチュラルだけどグッと来るような感じに…
写真を持っていく
まぁ、これが伝わりやすいですよね。
やりたいのと全く同じじゃなくていいんです。
しかも、気になるの全部見せればいいんです。
これだと明るすぎるし…
これだと暗すぎる…
これだと明るさはいいんだけど…
でも色はこの明るすぎのヤツが一番好き…
これで大体イメージしてる色も明るさもつかめます。
ついでに言うと、それが誰の写真なのかとか美容師はほぼ見てないです。見るけど気にしません。石〇さとみだろうが、菜〇緒だろうが、ミランダ〇カーだろうが気にしません。
モデルが誰だろうと髪を見てるので、仮にそれが男性だったとしても気に…それはなるかな。
色の名前とかは当てにならない
その昔、日本の女性の80%がギャルだった時代(ちょっと盛りました。)に実際にぼくが受けたオーダー。
『「クリームいちごみるくベージュ」にしたい』
…え?
\\\クリームいちごみるくベージュ!////
あれ?自分いつからカフェ店員になったんだっけ?と思いましたよね。
クリームなのかいちごなのかミルクなのかベージュなのか…
いや、なんとなくはわかりますよ。
クリーム=白
いちごみるく=限りなく薄いピンク
ベージュ=ベージュ←ここだけちゃんと色w
要するにうっすーいピンクベージュみたいなもんだとは思います。
しかし、万が一「いちごみるく」が想像以上にイチゴ多めだった場合…
万が一クリームがスタバで言うところのエキストラホイップだった場合…
これはズレが生じやすいです。
雑誌やヘアカタログにあるカラーの名前は美容師かライターの方が付けてる場合がほとんどです。
この世にそんな色の名前は無いのです。
例えばこれ。
ぼくはこれを意識高く「トワイライトアッシュ」と名付けました。(たった今。)
アッシュなんですが、バイオレット系を入れてあって日の沈む直前の空の色みたいなイメージだったので「トワイライト」です。
ノリとしてはぼくが小学生の頃の自転車をバトルホッパー(当時やっていた仮面ライダーのバイクの名前)と呼んでいたのとほぼ変わりません。
雰囲気は分かるけど、ちゃんとは伝わりません。なぜなら、そこにあなたがやりたい色の雰囲気が乗っかってないからです。
色の名前で伝わるのは誰が聞いても分かるような色の名前だけだと思っておいたほうが無難です。
最低条件だけ言って丸投げ
これ、実はけっこうオススメです。
何度か(できれば年単位で)通って、信頼できる美容師さん限定ですがこれがぼくは一番いい気がします。
任せると言われて突然レインボーにするイカした美容師はなかなかいないと思いますし、レインボーにされるべくしてされる方も少ないと思います。
おそらく、今の雰囲気を踏襲しつつあなたのその時のオーラと美容師側のその時のバイオリズムによるオンリーワンなカラーになるでしょう。
あなたの職業、立場、好みなどをちゃんと把握してる美容師であればそこに合わせつつも、あなたのイメージのギリギリ外側にある(←これ大事)カラーリングをしてくれるでしょう。
美容師はプロです。
あなたがイメージするより遥かに広い領域の引き出しを持っています。あなたが届きそうで届かない場所にある引き出しを開けてくれるでしょう。
まとめ
まずはネットなどを使い、なんとなく好みな感じの色をいくつかピックアップして全て美容師さんに投げつけてみる。
そして、それを何度か繰り返すとあなたの好みや環境的なNGラインを把握します。
そうしたら、その時の色や前回染めた色を基準に「もうちょっと〇〇」みたいなオーダーをしてみる。
これで伝わるようになって来てればもう大丈夫です。
ニュアンス的なオーダーでオンリーワンな未知の領域のカラーリングであなたの潜在的な魅力を引き出す美容師に育っています。
つまり、美容師をあなた色に染めて、あなたをあなた色に染めてもらえばいいのです。
ぜひお気に入りの美容師さんを、あなた史上最高のカラーリングをしてくれる美容師に育ててみてください!