仙台のキラーナという美容室で美容師をしてます。スズキユタカです。
昨日こんなニュースが流れてきました。
いやー。いかにも日本的。鎖国的。
昔は男女は愚か身分や家柄、既婚か未婚かでやっていい髪型が決まっていましたからね。
んまぁ、頭髪の乱れは心の乱れとかいいますから。多少の規律は理解できます。
でもね、これはさすがに行き過ぎかなーと。地毛証明書とかも。
大人が子供を信用してないのに子供が大人を信用するわけないと思うんですが?
ツーブロックを禁止する理由として上がっていたのは
「技巧的」「不自然」「特異」などと表現する高校もあった。
だそうで。
技巧的の何がいけないんでしょうか?仮に坊主ならOKとかいうなら坊主は技巧的でないとでも?
頭の形に合わせた短髪がどれだけ技術的にハイレベルか知ってて言ってるんですかね?
最初から「高校生は自宅でママに切ってもらいなさい」とでも言えばいいのでは?
そして、不自然、と。
多感な時期の男子がヘアスタイルを気にすることの何が不自然なんでしょうか?
じゃあ、セルフカラーでムラに染められたその白髪も、ハゲ隠しでかぶってる校長先生のヅラも不自然極まりないですよね?大人だからいいんでしょうか?
最後は特異。
つまり普通じゃない、と。まぁ、確かに普通なのかと言われたら美容師的にも本来、カットラインというのは繋げるのが普通で、カットラインが繋がらないツーブロックは「普通」ではないかも知れません。でも今やヘアスタイルのシルエットを作るのにディスコネクト(カットラインをあえて繋げないこと)は往々にしてあります。
それを禁止したら出来ないわけで、やれるけどやらない人が多数の場合は「普通」と言われても納得いきますが、やるなと言われてるから誰もやってなくてそれを「普通」とするのはちょっと強引すぎませんかね?
そして、1番多かった理由が
「高校生に相応しくない」
ふーん。教師に相応しくない人格の教師も腐るほどいると思いますが。って誰かが言ってました。
それはともかく、ツーブロックの何が相応しくないんでしょう?
たぶん「見た目にそんなにこだわってないで本文である勉学に精を出すべき!」みたいなことなんでしょう。
なら、子供のためなら休日の部活も日頃の長時間勤務も教師の本文である生徒の教育のためですから。黙って働きましょう。
って、そうやってプライベートな部分を強要するのはおかしくないです?
さすがにそこは大人だからとか子供だからとか関係ないですよね?
ぼくのお客様にも教員の方がいますが普通にツーブロックにします。だってその方がヘアスタイルとして合理的だから。
ご本人からはあまり目立たない程度になんて言われるので考慮はしますが、それも意味がわかりません。学校によっては先生も禁止みたいなとこもあるらしいですね。
高校生には相応しくないからしちゃダメなら高校生じゃないお客様には全く関係ないはずじゃないの!?
その理論でいくと、お酒は20歳からって言ってあるから10代と接する人は体裁上酒も飲むなってことですよね?
ぼくは昨今の権利、主張ばかりをあげ連ねて「自分はこんな扱いを受けてる!酷くないですか、皆さん!!」
みたいなのはちょっと違うかなーとは思うんですよね。いや、あなたその前にやるべき事やってんの?と言いたくなる事例もあったり。
なので、学生も自由でいい!みたいのではなく、まずはお互い認めるところは認め双方が納得いくルール作りをして、その上で大きく逸脱するなら徹底的に対処すべきかと。
なんなら、退学や停学でいいんじゃないですかね。義務教育でもないんだし。
目的がハッキリしていて理にかなっているならの話ですが。
昔から決まっている、とかそう決めた方が楽だから(仕切る側が)みたいな強引なやり方ではなく、子供だろうがまずは信頼してあげてから色んなことを決めていかないといけないんじゃないかなぁ。
自由を与えないと責任を教えるってのも難しいと思うんですよね。
とりあえずツーブロックは技巧的でツーブロックじゃないのは技巧的じゃない、みたいなのが作る側としてはカチンときた、そんなところです。