仙台の美容師 スズキユタカのブログ/美容室via@仙台

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7年前のリアル② 震災2~3日目

約1分

仙台のキラーナという美容室で美容師をしております。スズキユタカです。

先日、3.11に書いたこの記事。

様々なリアクションを頂いた。
続きを読みたいというお声も頂いたのでまた記憶を辿りながら書いてみようと思う。



2011.3.12

震災翌日。
確か昼頃にサロンに出勤したと思う。
この辺が曖昧なのだが、この日は確か出勤というよりも来れるスタッフは来て片付けしようというようなことにしていた気もする。
集まってから帰宅できたのか、家族と連絡は取れたのか、そういった現状確認をした。
帰宅できずに小学校の体育館などの避難所に行ったスタッフ、友人や他のスタッフの家に泊めてもらったスタッフもいた。

当日は軽く店の中を片付け、今後どうするかについて話し合った。

ぼくの働くKiRANAというサロンは宮城県庁や仙台市役所から徒歩10分ほどのところにある。
そういったことが関係しているのかは分からないがサロン付近の仙台の市街地は夕方前には停電から復旧していた。
今やれることは少なく、余震も続く中だったので集まって早々に解散した。
1週間ほど自由出勤という形にしたはずだ。
解散したが携帯の充電などもままならず、店に残って充電していたスタッフも多かった。

恐らく現状を最初に把握したのは当時まだガラケーだった携帯のワンセグ放送だった気がする。
停電がいつまで続くかわからない震災当日はほとんど携帯を温存させていた気がするので断片的かつ不正確な情報しか把握していなかったはずだ。
津波や仙台港付近での石油コンビナートの火災などニュース映像としては覚えている。ただ、それがいつ観たものなのかはっきりしない。
自宅のテレビで火災の模様を放心状態で観た記憶があるが、恐らく震災翌日の夜、電気の復旧した自宅でニュースを見て段々と現状が把握できてきたのだと思う。

このへんの時系列的な記憶が定かではないが、おそらくこの日の出来事として覚えているのはサロンにスタッフといた時。
クロネコヤマトの方が訪ねてきた。
対応をすると、宅急便を持ってきたとのこと。
受け取るとそれはホワイトデーのお返しとして男性スタッフから女性スタッフ用に取り寄せたケーキだった。
クール便として送られてきたケーキを停電などの影響で保管しきれないから配達に来た、と。
この状況下で、言い方は悪いが「たかがケーキ」を配達するという仕事をこなす、普段ならただモノを運んでいるだけの人と思いかねない相手に涙が出そうになった。

受け取ったケーキをスタッフで輪になって食べたことははっきり覚えている。

こうして震災翌日だというのに日常と変わらず仕事をしている人達がいることに気付かされて帰宅したが、ライフラインのうち唯一回復した電気のせいでむしろ不安になる情報が入ってくるだけの形で夜を迎えた。

そして、不安を煽るかのような一報を受け取ったのもこの夜。
当時甚大な津波被害を受けた南三陸町で教員をしていた従兄弟が行方不明だと知る。
夜中までその従兄弟の妹とやり取りをし、何とかするから心配しなくていいと伝えた。

だが、実際はその時のぼくには何をすればいいのか皆目見当もつかず、安心させるためのでまかせを言い放つのが精一杯だった。

2011.3.13

震災から2日。この日の記憶はほとんどない。職場に行ったのかどうかもわからない。

しかし、当時全盛期に近かったmixiにこの日の記録があった。
お昼から夜にかけて従兄弟の知り合いらしき方のmixiアカウントにひたすらメッセージを送っていた。
ほとんどの方が同じく被災している中、情報が無くても返信をくれているのを今見ると、相当自分勝手だなと反省する。
ただ、この時はそれしか方法も思いつかず節電しなくてはいけない状況の中、家の電気をすべて消しPCの前にへばりついていることしかやれることは無かった。

そして、何も分からないまま震災から3日目も終わった。
電気の回復が回復したことで良くも悪くも情報はなだれ込むが、知りたいことは知れず。
情報に偏りが出始めていたのかもしれない。

そして、これは震災から7年が経過した今日の話。

震災当時津波被害を受けた地域に開通した仙台市営地下鉄東西線の東端の駅、荒井駅。
そこに併設された「仙台3.11メモリアル交流館」でいま、「3.11現場の事実×心の真実 結~消防・命のプロが見た東日本大震災」という企画展が開催されている。

仙台市消防局のレスキュー隊員の方達にスポットを当て、被災者でありながら懸命の救助を続けてくださった隊員の方達の手記などが展示されている。

恐ろしいくらいに生々しい、不安と恐怖と誇りと責任感と様々な感情を抱えながら救助にあたった隊員の方々の当時を目の当たりにしてぼくは恥ずかしながら涙こぼれた。

無理にとは言わないが、行ける方は是非観て欲しい。自分の想像出来ない震災の側面が知れると思う。

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宮城県仙台市青葉区の美容室、viaオーナー。
「その人に寄り添うヘア」をモットーに手入れのしやすさ・自然なのにキマる髪型を追求しています。ライフスタイルに合わせた上質なカラーとダメージを感じさせない縮毛矯正が得意です。
店内にはキッズスペースも設け、お子様連れでもいらしていただきやすくなっています。

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