どうも。必殺のスランバーアッシュであなたの心を鷲掴み。
スズキユタカです。
「美容師ってモテるでしょう?」
これはわたしがお客様から聞かれるトップ3の第2位だ。
第3位は「このカラーはなんていうカラーですか?」
答えはスランバーアッシュである。
第1位は「また痩せた?」
これ以上痩せたらダシの出切った鶏ガラである。
さて、話を戻そう。
「美容師ってモテるでしょう?」
これは非常にセンチメンタルな問いだ。
なぜなら、モテないと美容師でなくなってしまう。そうなってしまった美容師はセンチメンタル過ぎてジャーニーして線路で写真を撮りかねない。炎上する危険性が出てくる。
幸い、わたしはジャーニーしたことも炎上したこともない。
あえて言おう。
わたしはモテる。
いや、モテていた。
過去形である。いつからか「モテる」という実感が消え去った。なぜなのか。
そもそも一体「モテる」とは、何なのか。
先日行われたサッカーW杯アジア地区最終予選のUAE戦。
DFにハイカル、サンクール、MFにエスマイール、FWにマタル。
「モテる」もいるかと思ったがいなかった。
どうやらサッカー選手ではない。
ただのダジャレだ。
タイトルをそろそろ覆すが、「モテる」男は異性を落とすことはしない。
勝手に落ちるのだ。
「北風と太陽」というイソップ童話をご存知だろうか。
北風と太陽が、力比べと称して旅人の上着を脱がそうというハレンチな物語だ。
北風は強風で上着を吹き飛ばそうとするが旅人は逆に飛ばされまいと上着を押さえてしまう。
そこで太陽はただ燦々と旅人を照らし、暑くなった旅人は自ら上着を脱いでしまう。
そう、太陽は旅人を暖めることで落としたのである。
異性を落とすには優しく見守り続け暖かい姿勢でい続けることが必須なようだ。
ここで、わたしがモテなくなった結論に辿り着いた。
わたしは寒色の貴公子ことスズキユタカだ。
そう。わたしが心血を注いでいるアッシュ。
寒色である。暖色とは真逆のベクトル上にいる。暖めることができない。
つまり、わたしはモテることを捨て、寒色の貴公子として生きていくことに決めたのだ。
したがって「美容師が実践する『異性を落とす方法』」を教えることが出来ない。
お詫びと言ってはなんだがヒントだけ置いていくことにする。
とある、運び屋稼業の女性の言葉だ。
落ちこんだりもしたけれど、わたしは元気です。
どうやら落ちていたらしい。
相手はおおかた想像がつく。
ボーダーのTシャツにメガネをかけて自転車に乗っている少年だ。
落としたい人がいるなら、相手のことを「魔女子さん」と呼ぼう。
わたしから伝えられることは以上。
少しでも参考になれば幸いである。
わたしはモテることを捨て、アッシュに根を下ろしアッシュと共に生きよう。アッシュと共に冬を越えアッシュと共に春を歌おう。
おっと、運び屋ではなく王女が出てきてしまったようだ。
焦ることはない。
きっとそのうち少女が空から降ってくるだろう。