お客様の悩みとしてトップクラスに必ず上がるのが「痛み」。
髪のダメージはやはり見た目にも良くなりにくいですし、最悪スタイルにも影響しますよね。

が、しかし！けっこう勘違いというかダメージについて意外と知らない方が多いんです。

髪の毛は勝手に良くはならない

人間の細胞は細胞分裂を繰り返し、たとえ傷ができても自己治癒する能力を持っています。
例えば、試しに指先を切り落としてみてください。どの指でもいいです。
どうでした？血、出てますよね？
つまり血液で栄養分が運ばれて細胞分裂をしてるってことですね。
じゃあ、髪の毛は？
カットして血が出たら大変ですね。キレイになるために行ってる美容室が地獄絵図と化すことでしょう。
つまり、髪の毛にはほっといて良くなるような再生能力がないんです。
ちなみに切り落とした指先が戻るかどうかは責任を負いかねます。

髪の毛は死んでいる

photo by:Rob Hogeslag

よく、お客様に「私の髪の毛、死んでますよね」って言われます。
「痛んでますよね」のmoreだというのはわかってます。
しかし、あえて言えば、世の中に「生きている髪の毛」は存在しないのであーる！
生きている＝細胞分裂する　で言えば「髪の毛」のうち生きているのは毛乳細胞っていう髪の毛の素になるとこまでです。
よくCMとかで聞く毛乳頭がそいつに「細胞分裂したまえ、諸君」と指示を出し、毛乳細胞が分裂して死んだ角化細胞の集まりが髪の毛です。
ざっくりいえば、生きているのは毛穴の中の話で生えてきてる部分は全部死んでます。
なので、髪の毛は自己修復しません。つまり・・・

髪の毛はほっといたらよくなるどころか傷んで行く！

ドライヤーの熱・紫外線・乾燥・カラーやパーマの薬剤・過度なブラッシング…
ただ生活をしているだけで、髪の痛みはそこここに積もる。
日に当たる毛先にも、洗面所の鏡のまえでも、携帯電話の履歴にも・・・。
（これの元ネタがなんだかわかる人は病んでる危険性があります。気をつけましょう。）
要するに、適当にほっといたら髪は傷んで行くってことです。

じゃあ、どうしたらいいのか。

自宅でのケアは基本中の基本

風邪ひきやすい体質の人が真冬に外で素っ裸でいたらどうなるかわかりますか？
そう、捕まります。
しかし、今回言いたいのはそこじゃなくて…。

ダメージを受けていくのがわかってるのにケアをしないってのは自殺行為です。
せめて毎日使うシャンプー・トリートメントにはこだわり、乾かす前にはアウトバストリートメント。
自ら生み出せない水分・油分（脂質）を落としすぎず、熱から守り保護しておく、これは必須です。

傷んだ髪は良くならないの？

photo by:The Nick Page

ここまで散々脅し文句のような内容を並べてきましたが、残念ながら事実です。
そして、それを本当によくしていきたいのなら・・・
月に一回、サロンに行ってトリートメントをする
これです。
毛先数ミリ切っても、あまり変わりません。（たぶん）
伸ばしたいならなおさら切らずに、こまめにサロンでトリートメント。
ダメージを受けた髪の毛はいわば穴の開いたバケツです。
ちょっと水を入れたからといってすぐにこぼれてしまいます。
そのバケツを水で満たすには？
そう、常に水を注ぎ続け穴をなるべく塞ぐ。それをやるのがサロンでのトリートメントです。

キレイな髪はじっくり作る

photo by:Anna Logvinova

一回やったら元どおりになる、そんな魔法みたいなトリートメントはないのです。
少しずつ、丁寧に、ゆっくりかつしっかり作り上げていく、そんな心意気であなたの髪をいたわってあげるその姿勢が、結果として髪を含めたあなたの女子力・気品・オーラを高めていくはずです。

歯医者にメンテナンスに行くように、整体にメンテナンスに行くように、髪の毛にもメンテナンスという習慣を持つことであなたの髪だけではなく、人生にまでツヤを出してくれることでしょう。